bleacher creatures section39
海法潤二さんという方の「松井秀喜を追っかけて団塊オヤジニューヨークを往く!」という著書がある。
2006年、松井が骨折でシーズンの殆どを棒に振った痛恨のシーズンにフォーカスを当ててヤンキース観戦やNYCでの生活などを綴った書だが、よくある松井本と違ってより市井な話題や著者の体験談などを交えた海外生活奮闘日記になっている。この海法さんにヤンキースタジアムの外野席で出会ったのがきっかけで最終的にはこの本の〆のエッセイを書かせていただく事になった。そのエッセイで私の属している bleacher creatures (ブリーチャー・クリーチャーズ)というライトスタンド外野席に棲息する熱狂的ファン集団についてその成り立ちを含めて書いた。多少重複するがここでも bleacher creatures について紹介しておこうと思う。詳しくは駅前の本屋で立ち読みなどせず購入してゆっくり読んでいただきたい。
bleacherとは野球場の外野席などに見られる横長のベンチシートのことだ。そこからヤンキースタジアムのライト側外野席、詳しくはセクション39に年間シートを持って毎試合のように応援する連中を bleacher creatures 直訳すると外野席生命体と呼んでいる。起源は20年ほどさかのぼる。80年代から90年代半ばまでのヤンキース暗黒時代に一人で応援し続けていたアリ・ラミレスというカウベルマンの周りに集まって来たのがそもそもの始まりだった。当時のヤンキースというのは過去の栄光ばかりの冴えないお荷物球団で、今では想像もしがたいが毎試合ガラガラの観客の前で情けない試合を繰り返しては負け越していた。「病気のペットを持つ飼い主の心境」と当時を覚えているファンは言っている。
ところがそんな先駆者アリの願いが通じたのか1995年ごろから徐々に強いチームとなり1996年にジョー・トーリ新監督の元、遂にワールドシリーズを制して現在の黄金時代に突入するのだが肝心のアリ・ラミレスはその黄金時代を見ずに96年シーズン半ばにガンで亡くなっている。(これを書いている5/8が彼の命日だ)
現在アリの席(Section39/RowA/Seat29)には球団オーナーであったジョージ・スタインブレーナーにより追悼プレートが埋め込まれている。
そのアリの遺志を継いだ約50名がレギュラークリーチャーズとして今でもセクション39を中心に応援しているのだが、もともとガラの良くない場所だけに飛び交う英語も attitude もかなり下世話である。個々についてはまたの機会に紹介して行こうとは思っているが、それぞれが独自の gimmick 要はネタを持っておりジョーク1つ取っても他人の gimmick は不可侵である、とする不文律がある。他人の持ちネタを調子に乗って本人の居ない所で披露した結果、総スカンを喰う事もしばしばある。
今でこそ指定席、ノンアルコールでセキュリティーもしっかりしているが以前は無法地帯で「過激な地元ファンがいるので近寄らないこと」と日本の旅行ガイドに本気で書いてあったぐらいだ。今でも殆ど日本人を見かけることはない。私が唯一の日本人レギュラーと言ってもよい。ただNYのありとあらゆる人種、社会層から集まって来ているので通常の仕事関係などでは出会えないような貴重な友人が沢山できるのも確かだ。私にとってもかけがえのない友人達である。またいくら過激とは言えレギュラー陣は警察との駆け引きも慣れているのでどこまでが悪ふざけの許容範囲でなにをどうすると警察沙汰になるのかしっかりコントロール出来ている。警官も球場のセキュリティーも結局レギュラーメンバーだからお互い顔見知りになってしまうせいもあるかもしれない。問題はクリーチャーズのウワサを聞いて初めてセクション39にやってきて、まるで自分たちも仲間にでもなったかのようにハメを外してしまう一見さん達である。クリーチャーの連中は案外排他的で反社会的な奴が多いのでこの手の wannabiesには手厳しい。まあその辺も含めた mean さがまた面白いのだが…
もしヤンキースを観に行かれる機会があれば一回の表、第一球目が投げ終わった瞬間から始まる儀式 roll call がライトスタンドから聞こえてきて、各選手がライト外野席を振り返って合図するのに気付くだろう。それが bleacher creatures という生命体の雄叫びであり、いくら高いチケットを買っても味わえない選手とファンとの貴重な瞬間なのである。
-over-
次回は軽ネタ

prestigiousなのにガラが悪いって、面白いですね。Homeの試合の時はRoll Call見れるかな?と注目してるんですが、テレビだとコマーシャルになったりスタメン紹介なんかで見られなくて。メディアに嫌がられてます・・・?
dear road runner
コメントありがとうございます。あのガラの悪さはある意味非日常的ですのでキャラの使い分けが重要ですね。roll callは試合開始直後なので映る事はありませんし映るべき物だとも思いません。スタジアムだけでhappenしていることですしね。メディアにどう思われているか考えた事すらないですがメディアを嫌っているのは確かです。
さすがに話題豊富なhiroさんのHPは、あちこちにhiroismなるものが溢れていますね。
ここに来させていただいて、いろんな知識が得られそうです。
またひとつ私の楽しみが出来ました。
そうそう早速海法さんの本を買いますね。
私も一応?sec 39 の唯一の日本人です。忘れないでください。でも最近仕事ですっかりご無沙汰してますが。。。
知らないと怖いですけど(笑)ちゃんとルールがあって、それを守っているのですね。
どんなに雨が降っても、どんなに情けない試合をしても、最後まで残っているのはブリーチャーだといつも上から見てて思ってました。
これからも呼んでくださいね。直ぐに参上しますっ!w
海法潤二さんの本まだ読んでいないんですよ~。
本屋さんに行って探してみるけど見つからず…アマゾンで購入しようかしら。
sec39はすごいですよね。圧倒されます。
クールなひろさんがエキサイティングしてますからね。ワォ~って感じ。
また観に行きたいデス。
dear はらはら
話題豊富と言っていただけると嬉しいですが、もうフォーカスがあっちこっち行きまくってますね。今後も更に混沌としてくるかもしれませんが懲りずにおつきあいください。
dear peach
そうそうもっと来れればいいのにね。
dear j妻
知るとさらに怖くなりますよ!知り過ぎるともう他のセクションには座れなくなります。内野の結構良い席になんか座ると客がまるで野球がなんたるかを知らなかったりちゃんと見てなかったりでびっくりすることが時々ありますね。
dear Carrie
コメントありがとうございます。あのこに座ると人格変わりますね。でも喉が弱いからすぐ声が枯れます。みんなアメリカ人は喉が強いですね。良い歌手が沢山いるはずですよ。
海法です。ヒロさん、本の紹介をありがとうございます。又、その節は本当にお世話になりました。
ここにお集まりの皆様には、ヒロさんの卓越したセンスを十分にご承知かと存じますが、当初編集者の方は日本の「某有名人」に後書きをということで、私ともめまして、最後は私が押し切りました。(当初の編集者は降りてしまいました)今、出来上がった本を見てみますと「やっぱり自分は間違えていなかった」と、改めて思う次第です。
私自身、人間ヒロさんのファンですから、これからもちょくちょくここに大邪魔してみたいと思っています。実名では最後となるでしょうが。
dear 海法さん
コメントありがとうございます。NYでも日本もで結構スポーツ関連コーナーにありますね、この本。ほんの後書きでしたがやはり嬉しいものです。次の野球本も期待しております。またブログにも遊びに来てください。
待ってました、ブリクリもの!
色々思い出します♪
ジミーはもうすっかり戻ってきていないのですか?
先月、VAテックに来てた際も盛り上がっていましたよ。
ひろさんSec39のTシャツ着てたでしょ。(笑)